お盆の花が咲くころに、思うこと

📅 2025年7月16日(水)

お盆用の花「松本ローズ」がすくすく育っています🌿✨
育てやすくて丈夫なこの品種。
でも、お盆に間に合うかな…?と毎年ドキドキします😅
今年も間に合いますように🙏💐

江戸時代、宮木野では三度にわたって大飢饉が起こりました。
飢えた人々は、城下の炊き出しを求めて歩き出したものの、たどり着けずに命を落とすことも多く、数万人が餓死したと伝えられています。
その数は、現代の戦争に匹敵するほどの死者数です。

来世に救いを求めた人々は、阿弥陀如来に極楽浄土を願い、多くの板碑(いたび)を残しました。
今では、本気で極楽浄土を信じるお坊さんは少なくなったかもしれませんね。
でも私はそれを嘆きません。
これは、自然災害による飢えや寒さの恐怖から、私たちが少しずつ解放されてきた証でもあり、幸せな変化だと思うのです。

それにともなって、お盆にお墓参りをする人も減ってきたと実感します。
私の住む田舎でそう感じるのですから、都市部ではなおさらかもしれません。

私は、証明できない「来世」を信じてはいません。
でも、もしかしたらあるのかもしれないとも思います。

きっと、花を供えても、故人がそれを認識することはないでしょう。
それでも、私は「花を差し上げたい」という気持ちと、故人を静かに偲ぶ時間を大切にしたいのです。
届くはずのない花であっても、その気持ちがあること、それこそが大事だと思います。

📝補足 8月を前にして

追記として、ひとつ思い出を書き留めておきます。
仙台に「叢塚(むらづか)」と呼ばれるがものいくつもあります。
飢饉によって亡くなった多くの人々が、名もなく葬られた塚です。

ある時、この話をブログGoogleMAPに書いたところ、仙台に住む方から「こんな身近に、こんな場所があるとは知らなかった。まるで戦争と同じくらいの数の人が亡くなっている」と驚かれたことがありました。

その言葉が、今でも心に残っています。

飢饉もまた、時代によっては「戦争」に匹敵するような命の喪失をもたらしてきたこと――
そうした過去があったことを、花を供えながら、ふと思い出します。

いつまでもこの平和が続くことを願わずにはいられません。

丙申殍氓叢塚之碑(徳泉寺)
丙申殍氓叢之碑
ほかにも、、、

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